リーン・スタートアップ

データ
- 書名
- リーン・スタートアップ
- 著者
- エリック・リース
- 解説
- 伊藤穣一
- 翻訳
- 井口耕二
- 出版社
- 日経BP社
- 発行日
- 2012年4月
概要
無駄のない起業プロセスでイノベーションを生み出す「リーン・スタートアップ」についてまとめている。リーン生産方式、デザイン思考、インタラクションデザイン、顧客開発、アジャイル開発など、既存の方法とリーン・スタートアップの違いを理解し、スタートアップを成功に導く方法。
抜粋
リーン・スタートアップの概要
- アントレプレナー(起業家)はあらゆるところにいる
- スタートアップは至る所でうまれ、そこで働くアントレプレナーもあらゆるところに存在する。リーン・スタートアップは企業の規模を問わず活用できる。
- 起業とはマネジメントである
- スタートアップは製品ではなく組織である。スタートアップにはこれまでとは異なる新たな経営方法が必要になる。
- 検証による学び
- 持続可能な事業の構築に必要な実験と検証が必要である。
- 構築、計測、学習
- アイデアを製品にする、顧客の反応を計測する、方向転換か継続かを判断する、がスタートアップの基本である。
- イノベーションアカウンティング
- スタートアップに適した会計手法が必要である。
製品開発時に確認すべき4つの問いと守るべき順番
- 我々が解決しようとしている問題に消費者は気がついているか?
- 解決策があるとすれば、消費者はそれを買うか?
- 消費者は我々から買ってくれるか?
- その問題の解決策を我々は用意できるか?
構築、計測、学習のフィードバックループ
- 製品を構築、データを計測、アイデアを学ぶ、というループを1周するのに必要な時間を最小限にする。
- 構築、計測、学習を回せる「MVP(実用最小限の製品:minimum viable product)」を作る。
- イノベーションアカウンティングで成果を定量的に計測する。
- ピボット(方向転換か継続か)の判断をする。
ピボットのバリエーション
- ズームイン型
- 製品機能の一つが製品全体となる。
- ズームアウト型
- 製品全体が製品機能のひとつとなる。
- 顧客セグメント型
- ターゲットとする顧客を見直す。
- 顧客ニーズ型
- 解決する問題を見直す。
- プラットフォーム型
- アプリケーションからプラットフォームへの方向転換、あるいはその逆。
- 事業構造型
- 高利益率&少量から低利益率&大量への方向転換、あるいはその逆。
- 価値補足型
- 企業の生み出す価値のとらえ方を変える。
- 成長エンジン型
- 3つの成長モデルであるウイルス型、粘着型、支出型のいずれかから他のモデルへ移行する。
- チャネル型
- 販売チャネルを変える。
- 技術型
- 同じソリューションを他の技術で実現する。
バッチサイズ
バッチサイズ=段階的に進む作業に置いて、ある段階から次の段階に進む仕掛品の量のこと。バッチサイズは小さい方が効率的になる。バッチサイズは小さいと品質上の問題を早期に発見できる。
3種類の成長エンジン
- ウイルス型
- 使用による認知度向上、紹介と歩合
- 粘着型
- 新規顧客の獲得速度>既存顧客の解約速度
- 支出型
- 顧客あたりの売上を増やすか、新規顧客の獲得コストを減らすか
イノベーションのサンドボックスのつくりかた
- サンドボックスに入れられた部分はスプリットテストによる実験を自由に行える
- ひとつの実験は最初から最後まで一つのチームが管轄する
- 実験期間に上限を設定する
- 実験対象の顧客に上限を設定する
- 実験の評価は5個から10個ほどの評価基準で行う
- サンドボックス内では製品もチームも同じ基準で成否を判定する
- 管轄するチームは実験をモニタリングし、大きな問題が発生したら実験を中止する
参考
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記事のデータ
文責 | |
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公開日 | 2014年10月2日 |
カテゴリー | |
タグ | 企画と戦略/情報を整理する/歴史/用語/経営とビジネス |
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