複雑さ

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複雑さ

「情報過多」に代表されるように、世の中の複雑さは増加の一途をたどる。複雑さの本質は何か、またそれを回避する方法について「複雑さと共に暮らす デザインの挑戦」から抜粋して加筆。

複雑さの例

機械
機械式時計
飛行機のコックピット
自然
生態系
天候
文化
言葉、文字
楽譜
時間(60進法)
技術
楽器の演奏
自動車の運転
ビデオの予約録画
取り決め
スポーツのルール
法律

「複雑さ」と「わかりにくさ」

  • 「複雑さ」は外的な状況に基づき、「わかりにくさ」は内的な感情に基づく
  • 「わかりにくさ」は「困惑させる複雑さ」と言い換えることもできる

複雑さの魅力

多くの物事は簡単すぎると退屈であり、複雑すぎると混乱するため、「中間の複雑さ」が好まれる。その分野を好きであればあるほど、複雑なものを好む傾向がある。たとえば、小説や映画などの物語、楽器演奏、スポーツなどは複雑であるほうが人気を集める傾向がある。

複雑さの回避(デザインによる)

複雑な部分を無視できるようにする

複雑な部分を隠したり、情報の表示順位を下げることで通常状態ではユーザーが認識できないようにする。

  • リモコンの主要な機能を担うボタンは常に表示させ、使用頻度が低いボタンはカバーで隠す
  • 名刺の表側には名前や連絡先などの情報を、裏側に事業内容などを記載する

概念モデル(メンタルモデル)を使用する

概念モデルとは、「ものがどう働くかについて、人が持つ基本的な信念構造」のことである。たとえばパソコンでは、データを管理する際「フォルダ」や「ファイル」などの概念に置き換えて直感的に操作できるようにしている。

  • OSの「デスクトップ」
  • ECサイトの「買い物カゴ」

標準的な選択肢(デフォルト)を提供する

選択肢が多い場合は最も標準的な答え(デフォルト)を提供する。

  • 飲食店の「本日のおすすめ」の提案
  • ブログの「人気の記事」の紹介

ヘルプを提供する

特にパソコンなどのデジタル機器では、使いやすいヘルプを提供する。適切なヘルプがあれば、問題が生じた際に「ユーザー自身」が「その場」で解決する事ができる。

  • カーナビゲーション
  • 企業の受付や代表電話番号

強制選択法を用いる

選択肢を表示しながら、それを選択させないデザインを与える。

  • 「規約」を読み終える(スクロールする)まで「次に進む」ボタンを表示させない
  • 「通行止め」の表示

複雑さの回避(ユーザーの立場から)

サイン、ラベル、マーカーを使用する

印をつけることで認識しやすくする。単純で簡単なものの集合が複雑さを生んでいる場合などに有効である。たとえば栞や、付箋など身近で使用されている。

cf.付箋の使い方

真似をする

複雑さを回避する最も手軽な方法の一つが「真似をする」ことである。たとえばフランス料理などマナーに厳格な食事の席では、周囲の人の真似をすると良い。

リストを使用する

複雑とおもわれる事柄も分割してリストアップすれば、認識しやすくなり進捗の認識も容易になる。ToDoリストや箇条書きも同様である。

cf.箇条書きの7原則

記憶はせず、理解する

個人差はあるものの、記憶してこなすよりは理解して適宜処理するほうが複雑さを回避する手段としては優れている。

複雑さと簡単さ

簡単さの追求は良いことではあるが、最終的な目的ではない。
本来の目的は「使いやすさ」や「わかりやすさ」に加え、要求される機能や内容すべてである。

参考

記事のデータ

文責IDIA.JP
公開日2012年4月29日
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