クリティカルシンキング

IDIA.JP > レポート > クリティカルシンキング
IDIA.JP

クリティカルシンキングの入門書である「哲学思考トレーニング」から抜粋。

哲学と思考、知識

哲学と思考

哲学を学ぶと、全体的な状況を捉えて分析する能力(思考のスキル)が身につく。

知識を増やす2つの方法

知識を増やすには「情報を吸収する」「情報をふるい分ける」という2つの方法があるが、クリティカルシンキングは後者についての考え方や方法である。

クリティカルシンキングとは

「クリティカルシンキング」とは「批判的思考」のことである。ここでいう「批判」とは、「あることを鵜呑みにせず、よく吟味すること」を指す。

二種類のクリティカルシンキング

修理型クリティカルシンキング
思考における犯しやすい間違いを学び、その間違いを避ける方法を考える
改築型クリティカルシンキング
正しい結論につながる思考のルールを基礎の部分から考える

クリティカルシンキングの目的

情報の発信者と受信者の共同作業の中で、社会において共有される情報の質を高めること。

クリティカルシンキングの流れ

  1. 心構え
  2. 議論の明確化
  3. 様々な文脈
  4. 前提の検討
  5. 推論の検討

心構え

  • 「疑う習慣」を身につける
  • 自分が間違えたと思ったら立場を変えるのをためらわない
  • クリティカルシンキングは「協力的な共同作業」だという認識を持つ
  • 「正解」ではなく「よりベターな回答」を探す、という考え方を持つ

議論の明確化

議論の明確にするには、前提と推論の構造を明確化する必要がある。

議論の明確化に使用できるツール
  • 思いやりの原理(相手の議論を組立て直す場合にはできるだけ筋道の通った形に組み直すべき)
  • 協調原理(話し手はその場におけるコミュニケーションの目的達成のために協力的な態度をとるべき)
  • 暗黙の前提の洗い出し
  • 定義による明確化
  • 思考実験(架空の状況を想定して議論を行う)
  • 薄い記述と分厚い記述(言葉の指す対象についての骨組みだけ描写する「薄い記述」、より豊かに描写する「分厚い記述」)
  • 通約不可能性の処理(違う世界観で世界を見たときに生じる見え方の差を埋める)
議論の明確化で害となる論法
わら人形論法
議論において対抗する者の意見を正しく引用しなかったり、歪められた内容に基づいて反論する
意味の混同
ある言葉の持つ複数の意味や概念を混同して用いる

様々な文脈

「文脈」とは、文章の流れの中にある意味や内容のつながりぐあいのことである。多くは、文と文の論理的関係や、語と語の意味的関連の中に存在する。

哲学的な文脈
経験も論理も全て疑うような文脈
論理は疑わない文脈
科学的な文脈
反証主義を厳密に適用する文脈
柔らかい反証主義を用いる文脈
確率的な推論を認める文脈
倫理的な文脈
すべての価値主張を懐疑の対象とする文脈
普遍化可能性という基準を認める文脈
一般原則を出発点として認める文脈
日常的な文脈
権威による議論
伝聞を受け入れる立場
文脈的思考のツール
  • 関連する対抗仮説
  • 基準の上下
  • 立証責任
  • 反照的均衡

前提の検討

  • ピュロン主義
  • デカルトの方法的懐疑(疑いうるものは一旦判断を停止し、絶対に確実だとわかるものだけ受けいれる)
  • ヒューム流の懐疑
  • 倫理的懐疑主義
  • 科学における組織だった懐疑主義
前提を検討するツール
  • 反証主義(反証可能性を持つ仮説のみが科学的な仮説であり、厳しい反証テストを耐え抜いた仮説ほど信頼性が高いとみなす考え方)
  • やわらかい反証主義
  • 普遍化可能性テスト(同じ理論を他の事柄にも適用するかどうか試す)

推論の検討

  • 論理学における推論
  • 演繹的に妥当な推論
  • 確率的な推論

参考

記事のデータ

文責IDIA.JP
公開日2011年8月9日
カテゴリー
タグ
関連する記事

記事を共有する