ゲームビジネスメソッド

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ゲームビジネスメソッド

ゲーム業界で用いられてきたプロモーション方法である「ゲームビジネスメソッド」についてまとめた。「顧客を生み出すビジネス新戦略 ゲーミフィケーション」の内容を中心に編集、加筆。

ゲームビジネスメソッドとは

ゲームビジネスメソッドは、ティーザー広告、キャラクター展開、タイアップなど、ゲーム業界で用いられてきた独特なプロモーション方法の総称である。映画やアニメなど、他のコンテンツビジネスでも用いられてきた手法も多い。

ゲームマーケティング

ゲーム業界のマーケティングを構成する要素は次のとおりである。ゲームビジネスメソッドはゲームマーケティングの一部であると考えられる。それぞれ、他業種でも活用できる場面がある。

ゲームマーケティング ゲームストラテジー主に戦略立案に用いる
ゲームディベロップ主に商品企画に用いる
ゲームビジネスメソッド主にプロモーションに用いる

なぜゲーム業界のビジネス方法がユニークなのか

様々なジャンルのビジネスがある中で、ゲーム業界を含むコンテンツビジネス業界の手法がユニークで先進的なものに変化していった。これは、次のような環境や特性が理由であると考えられる。

社会的意義が薄い
ゲームはおもちゃのひとつ、趣味のひとつであり、必須ではないものとして扱われてきた。
情報を得るビジネスである
「ものづくり」が礼賛される社会風潮のなか、データやプログラムなどの「情報」を販売するビジネスであった。
規格をめぐるビジネスである
家庭用コンソールでは市場のシェアやソフトウェア制作会社などサードパーティとの連携を早くから意識する必要があった。
最先端の技術
ゲームは子供のおもちゃとして誕生したが、徐々に利用世代の年齢層が高くなり、要求されるクオリティーも高くなっていった。その結果、その時点での最先端の技術を投入した機械やソフトウェアが用いられてきた。

ゲームビジネスメソッドの効果

認知商品やサービスを知る
関心商品やサービスに興味を持つ
欲望と記憶商品やサービスを利用したいと思う
購入実際にお金を払って商品やサービスを利用する
愛情商品やサービスを利用し続ける

ゲームビジネスメソッドの7つのステップ

STEP1:ティーザー広告(認知と関心)

長期の事前広報活動を行う。世界観、キャラクター、ストーリー、ジャンルとシステム、開発の途中経過などを小出しにしながら認知度を上げる。

具体的な事例
新作映画、新製品などのティーザー広告
注意点
商品特性や競合などを分析し、広告を出す期間やタイミングを見計らう必要がある

STEP2:テストチューニング(愛情)

よりよいサービスにするためのテスト、バグフィックス

具体的な事例
開発段階でのユーザーテスト、発売前の市場調査、映画の試写会など
注意点
この段階で発生した仕様変更の要求をしっかりと受け入れられる体制にしておく

STEP3:開発ストーリー(関心)

誕生の背景、制作側が込めた思い、開発の苦労などから関心や共感を誘起

具体的な事例
農産物のキャッチコピー、創業者の自伝など
注意点
過度に製品や自社のことを礼賛するのは好まれない

STEP4:イベント(欲望と記憶)

リリース前に触れる機会をつくる

具体的な事例
業界イベント、店頭キャンペーン、βテストなど
注意点
ユーザーテストを兼ねても良いが、ここでは購入者を増やすことを主目的とする

STEP5:ワンコンテンツ・マルチユース(認知、関心)

関連商品の販売でブランドの認知を高める

具体的な事例
攻略本、設定資料集、漫画、ぬいぐるみ、アクセサリー、お菓子など
注意点
同時展開する場合は元となるコンテンツの人気に他のビジネスの成功がかかっている

STEP6:限定版(購入)

希少性、レア感の演出と早期購入の動機付け

具体的な事例
特典、解説書、小冊子など
注意点
数量や期間の調整を行い、ずるずると限定のサービスを続けない

STEP7:追加アイテム(愛情)

長く利用してもらうための仕掛け

具体的な事例
続編、新しいフィールド、追加キャラクターなど
注意点
DLC前提で本コンテンツのボリュームが十分でないのは好まれない

その他のゲームビジネスメソッド

移植
成功したゲームを別のハードウエア向けに提供することで、新たな需要を見出すことができる。
マルチプラットフォーム展開
上記の移植をより積極的に行い、開発時から複数のハードウェアに向けて提供することで、宣伝や開発の効果を最大化することができる。
中古販売
ゲーム業界では早くから中古市場が形成され、ゲーム文化の育成に一役買っていた。中古市場との共存が鍵となる。
廉価版の販売
発売後、需要が落ち込む時期を見込んで廉価版を販売することで、ユーザーが中古市場に流入することに歯止めをかけることができる。
メーカーを超えたタイアップ
ライバルと目される会社同士が協力し、新たなゲームを開発したりキャラクターを登場させたりすることで注目を集める。

参考

記事のデータ

文責IDIA.JP
公開日2013年3月18日
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