隠す効果

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Webサイトでは豊富なコンテンツが、機械では豊富な機能がセールスポイントとなることが多いが、持っているすべてのコンテンツや利用できるすべての機能を羅列してしまうと、利用者の混乱を招くおそれがある。表示する項目を絞込み、意図的に「見せない」ことで利用者の理解度や使い勝手が向上する「隠す効果」についてまとめた。

「隠す」の具体例

機械における「隠す」

リモコンのカバー
チャンネル選択など基本的な機能を担うボタンは表に、詳細な設定のための使用頻度の低いボタンはカバーの下に隠す
タッチパネル式の発券機やATM
「現在可能な操作」のボタンのみを表示し、他のボタンは表示しない
主電源、初期化ボタン、ブレーカー、電車の緊急停止スイッチ、
いずれもカバーで覆われたり、背面や内部に配置されることで不用意な操作ができないようになっている

Webサイトにおける「隠す」

Webショップの買い物カゴ
買い物カゴではトップページなど他のページへ移動できるリンクをすべて隠すことで、注文手続きの流れから利用者が離脱するのを防ぐ
ページャー
検索結果のように同位の情報が多数ある場合、最初の10件程度を表示してそれ以降の情報は「次のページ」として表示する
CMSの権限
多機能なCMSであるWordPressではユーザーを「購読者」「管理者」などのグループに分け、権限に応じて利用できるメニューを隠し、機能を制限することができる

なぜ「隠す」のか

行動を制限してエラーやトラブルを防ぐ

ある状況において望ましくない操作をできないようにすることで、エラーやトラブルを避けることができる。同時に望ましい行動に誘導することもできる。

目立たせる

「木を隠すには森の中」というが、逆に木を目立たせたいのならば森から出さなくてはいけない。目立たせたいもの以外の情報量を制限することで、注目を誘導することができる。また一度隠れていたものが出現すると、継続的に表示されていたものよりも注目度が高まる。

混乱や思考停止を防ぐ

処理できる以上の情報に触れると人はストレスを感じ、考えるのをやめてしまう。また、一定量以上の情報を一度に認識することはできない。適度な量の情報を必要に応じて提供することで、心地よく利用してもらうことができる。

cf.チャンキングとマジックナンバー

隠さない効果も

機械ではその多機能性を誇示するために全てのボタンや表示パネルを並べることもあり、多くは男性に好まれるメカニカルなデザインとなる。機械以外のデザインにおいては賑やかな印象になるため、女性に好まれる傾向がある。

「隠さない」の具体例

  • クロノグラフ機能のある多針アナログ表示の腕時計
  • ラジオ、カセットなど複数のメディアの再生機能を持つラジカセ
  • 多様な情報を一同に集めたポータルサイト
  • 帽子や服からアクセサリーまで、すべてのアイテムを同じページに詰め込んだ女性誌の紙面

まとめ

情報や機能を提供する際は「状況」と「利用者」の組み合わせから必要なものを選び出す。その上で、その他を「隠す」ことにより利用者の意識を本当に必要な情報や機能に集中させることができる。

記事のデータ

文責IDIA.JP
公開日2011年11月5日
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