イケア効果

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イケア効果

自分で作ったものに本来以上の価値を与えてしまう「イケア効果」。イケア効果の現れる例や利用方法、反対にイケア効果の影響を注意するべき例についてまとめた。

イケア効果とは

人は自分で作ったものに本来以上の価値を与えてしまうことがある。これを家具販売の大手「イケア」のビジネスモデルにちなんで「イケア効果(IKEA EFFECT)」と呼ぶ。イケア効果は認知バイアスのひとつと考えられる。マイケル・I・ノートン、ダン・アリエリー、ダニエル・モションらが発表した。発表された論文には「労働が愛着を生む」と言うサブタイトルが付けられている。

イケアのビジネスのポイント

  • 物流効率の改善:家具を組み立て前の状態で運ぶ、家具の運搬を購入者や専門業者に任せる
  • 店舗不動産の有効活用:実際に使用している状況で展示する、家具を組み立て前の状態で保管する
  • 人件費の削減:家具の運搬を購入者や専門業者に任せる、家具の組み立てを購入者に任せる

イケア効果の実験

実験1:イケアの家具その1
家具を最後まで作らせる実験。被験者は、すでに組み立てられている家具よりも、自分で組み立てた家具の方を高く評価した。
実験2:折り紙
折り紙で鶴や蛙を制作する実験。実際に折り紙を制作した被験者は、制作していない被験者よりも制作物を高く評価した。
実験3:イケアの家具その2
家具を途中まで作らせる実験。家具を完成させた被験者は、家具を途中までしか制作していない被験者よりも家具を高く評価した。

イケア効果の特徴

自分が起こした行動が実りあるものである場合のみ、イケア効果は強く現れる。逆に、行動が途中で失敗した場合や、工程の一部しか関与していない場合、イケア効果は現れにくい。

イケア効果の例

家庭菜園
自分で育てた野菜や果物は市販品よりも美味しく感じる。
ホットケーキミックス
水を混ぜるだけの商品よりも、卵を加える一手間が必要な商品の方が高い売上につながった。
知育菓子
ねるねるねるね」に代表される知育菓子は、「食べられる」に加え、「自分で作ること」と「色や状態の変化」が加わって、より肯定的な体験をすることができる。
株式投資
株主に会社に対する愛着を持ってもらうことができる。
プラモデル
完成品を販売するフィギュアに比べて、組み立ての必要があるプラモデルの方が愛着がわきやすい。

イケア効果の利用アイデアと注意点

イケア効果の利用アイデア

流れ作業のモチベーションアップ
工場などの流れ作業では、同じ作業の繰り返しではなく全工程に関与できるように調整する。単純作業であっても、労働のモチベーションを維持することができる。
組織やコミュニティの運営
すべてのメンバーに、組織やコミュニティに役立つ何らかの仕事を割り当てる。参加者では無く運営者の立場で参加すると、組織やコミュニティへの忠誠度が高くなる。
オープンソースでの開発
開発に参加した人の多くは、そのシステムの熱烈なファンやアンバサダーとなり得る。

イケア効果の注意点

他のアイデアの軽視
イケア効果が強くなりすぎると、自分のアイデアやアクションを擁護したくなり、他人のアイデアに価値を見いだせなくなる。
客観的な視点の喪失
イケア効果により、客観的な視点を失いやすくなる。長く同じ環境にいると起こりやすい。
変化を起こしにくい
イケア効果により、現状が最善と考えることが多くなる。改善や変化へのハードルが高くなる。

参考

記事のデータ

文責IDIA.JP
公開日2014年9月23日
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