そのWebショップで買う理由、買わない理由

IDIA.JP > レポート > そのWebショップで買う理由、買わない理由
IDIA.JP

実店舗におけるショップマネジメントについてのエッセンスをまとめた「なぜこの店で買ってしまうのか ショッピングの科学」から、Webショップでも応用できるとおもわれる内容を抜粋。説明を補足してまとめた。

全般

設計、品揃え、運営を確認する

利用者がその店で買い物するかどうかは「お店の設計」「お店の品揃え」「お店の運営」の3つの要素で決まる。そのうちの一つでも満足できなければ利用者はその店舗では買い物をしない。Webショップにおいては「お店の運営」についての情報を利用者に伝えることが難しい。問い合わせや注文など利用者からコンタクトがあった時の対応が重要である。

他店の成功パターンを導入する

お店の運営が行き詰まったり、売上が頭打ちになった場合には他のWebショップの成功事例を参考にしてみる。参考にするのは業種、国、規模などを問わない。成功ノウハウを体系的にまとめられた情報として手に入れられることは少ないが、成功している店舗を利用してみる事で研究することはできる。

男性と女性の買い物の仕方の違いを理解する

男性はシンプルなWebサイト、データが充実した商品説明、整然とした商品の陳列を好む傾向がある。一方女性はデコラティブなWebサイト、シンプルな商品説明、雑然とした商品の陳列を好む傾向がある。とはいえ、男性は女性の、女性は男性の買い物の仕方を本質的に理解するのは難しい。実際にターゲットとなる利用者層に属するテストユーザーの意見を聞き、「設計、品揃え、運営」に取り入れる必要がある。

「買った人」のデータよりも「買わなかった人」のデータを大切にする

もちろん「買った人」のデータも大切であるが、「買わなかった人」のデータはお店の短所や改善点を浮かび上がらせてくれる情報が多く、より重要視するべきである。離脱率の高いページや、問い合わせの後に購入に至ったかどうか、また返品やキャンセルのデータなどを丁寧に分析する。

コンバージョンレートを高める

来店した利用者が買い物をする割合を「コンバージョンレート」という。アクセス解析やオンライン広告などのツールを利用するとその追跡も可能であるが、実際は離脱したページのデータからだけでは「なぜこのお店で買物を完了しなかったか」を知ることは難しい。データの取得、仮定、調整を繰り返して、コンバージョンレートを高める。

利用者への応対

どこから来店するかを考える

Webショップでは利用者がトップページ(ホームページ)から買い物を始めることは少ない。商品ページや商品一覧ページなど、どのページから訪れたとしてもお店の情報や構造が一目でわかり、利用者が迷うことなく目的のページに移動できるようなページ構成にしなければいけない。

待ち時間を短くする

画面が表示されるまで、商品を見つけるまで、決済が完了するまで、受注確認メールが届くまで、商品が発送されるまでなど、Webショップでの買い物において利用者が体験する「待ち時間」はできる限り短くなるように調整する。

滞留時間を長くする

上記「待ち時間を短くする」とは対になっており、利用者が自分の意志でそのサイトにとどまっている限りはその時間ができるかぎり長くなるような構成にする。一般的には豊富な商品数や充実した商品情報などで滞留時間の延長を実現できる。あえてごちゃごちゃした構成やデザインのサイトにすることで利用者に「発見」の喜びを与え、滞留時間を長くするのが適した商品もある。

利用者を理解する

まずは自分の店舗の利用者が本当に自分たちが想定している利用者層と一致しているかどうかを知ることから始める。アンケートなどで情報を収集し、上記の「設計、品揃え、運営」がその利用者層にマッチするよう調整する。

買い物かごの中身と合計金額を明らかにする

実際の店舗では「買い物かご」を手渡すことで客単価が上昇したり、買わずに店を出ていく利用者が少なくなることもある。Webショップでは買い物かごの商品を明示し、集中力の拡散によるサイトからの離脱を防ぐ。またある金額以上の利用者には「送料無料」のサービスを行い、買い物かごで現在の合計金額を知らせることでまとめ買いを促すこともできる。

応対率を上げる

来店した人数のうち、接客した人数の割合を「応対率」という。実際の店舗では利用者に声をかけることで購買率が高くなるという調査結果がある。これは日本の小売店では当てはまらないこともあるが、「いらっしゃいませ」の挨拶で利用者を認知、確認することで生じるメリットは少なくない。Webショップでは問い合わせや注文を受けた時にできる限り素早く丁寧な対応をすることや、リピーターに対してリピーターであることを認知している旨を伝える内容のメールを送ることで同様の効果を得ることができる。

商品の見せ方

五感に訴える

残念ながらWebショップでは五感(視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚)のすべてを利用して訴求することはできない。しかし文章や写真で視覚以外の情報を補うことは十分に可能である。「匂い」や「手触り」についての情報が必要ないと思う商品でも、その情報を提供することで売上が変わるケースも少なくない。

陳列場所、陳列の組み合わせを変える

折角訪れた利用者に、食指が動く商品をタイミングよく提示できなければ買物をすることなくサイトを離れてしまうかもしれない。テキストやバナーを効果的に配置し、多様な切り口で多様な商品を紹介する。また関連商品が存在するのであれば、あわせて表示することで「ついで買い」してもらえる可能性が高い。

十分な情報を与える

Webショップの最大のウイークポイントは「利用者の目の前に商品がない」ことである。この弱点をできる限り克服できるように、商品の情報は十分に提示する。大きさや重さ、利用者の声、多角的な写真、類似した商品の例示、その商品群で定形のデータなどを提供すると効果的である。

文字や写真を大きくする

小さすぎる文字や写真はイメージや雰囲気を大切にしているWebショップで多くみられる。若い利用者のみが対象であったり、実際の店舗に来店してもらうことが最終的な目的である場合はそれでもよいが、幅広い利用者に購入させることを目的とする場合は十分な大きさの文字や写真を使う。

参考

記事のデータ

文責IDIA.JP
公開日2011年10月17日
カテゴリー
タグ
関連する記事

記事を共有する