SONY Personal 3D Viewer ヘッドマウントディスプレイ HMZ-T1

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SONY Personal 3D Viewer ヘッドマウントディスプレイ HMZ-T1

データ

メーカー
SONY

レビュー

概要

HD有機ELパネルを搭載したヘッドマウントディスプレイ。3D対応、5.1chバーチャルサラウンド技術採用。手頃な価格で750型相当の大画面を楽しむことができる。

良いところ

据え置き型でも装着型でも、ディスプレイに要求される性能はただひとつ、「映像や画像を綺麗に表示できること」である。HMZ-Z1はその点についてはユーザーを十分に満足させることができる製品である。同社の携帯型ゲーム機「PlayStation Vita」や携帯型音楽プレーヤー「ウォークマン」でも採用されている有機ELディスプレイの技術を使用し、鮮やかで美麗なグラフィックを体験することができる。液晶テレビやプラズマテレビ、家庭用プロジェクターなどと比べた場合、「黒」の質の高さは際立っており、有機ELの実力を十二分に発揮している。解像度はフルHD(1920×1080)ではなく、HDクオリティ(1280×720)ではあるが、使用していて画面のざらつきや粒子感が気になることはなかった。

メーカーいわく「750型相当の画面を20m離れてみる」のと同じ体験ができるそうだ。これはただの宣伝文句ではなく、実際に装着すると「映画館でスクリーンの真正面に座っている感覚」で映像を楽しむことができる。ヘッドマウントユニット自体が周囲の光を遮る効果もあり、他の映像再生機器とは比べ物にならないほど高い没入感が得られる。

一旦大画面が普及して以降、映像分野でのバズワードは「3D対応」であった。しかし3D対応コンテンツの少なさや、専用メガネを着用する必要があることなどを理由に、目に見えて売上を牽引する役目を担うことはできなかったようだ。HMZ-T1では左右独立した映像を表示し、鮮明で迫力のある3D映像を楽しむことができる。また前述の「専用メガネ」の問題が解決されているので、より簡単に3D映像を楽しむことができる。もっとも、ヘッドマウントディスプレイを使うことが専用メガネを使うことよりもかなりハードルの高いものであることには代わりはないが。

現在多くの映像機器で主流となっている「HDMI」のインターフェースを採用しているのは嬉しい。AV機器はもちろんのこと、PCにも接続できる。ただ、PCで使用するには手元を見ずにキーボードやマウスを操作できる能力が必要だ。

この種の商品に「費用対効果」を持ち出すのは野暮な話ではあるが、この映像体験を6万円前後で買うことができるのは十分に安い価格設定であるといえる。発売後、かなり長い間にわたって品薄状態が続き、10万円前後の価格になることもあったが、それでも商品は動いていたようなので、それくらいの価値を見出しているユーザーも多いようだ。2012年7月以降は供給が安定してきている。

気になるところ

手にとったり、試しにかぶってみたりしている間は気が付かないが、実際に使用していると「すこし重い」と感じる。装着時は頭頂部、後頭部のベルトと額のクッション、そして鼻のパッドで支える形になるので、頬や鼻の高さなどによっては長時間の使用がつらくなる人もいるだろう。購入にあたっては試用が、購入後にはしっかりとしたサイズの調整が必須である。

ヘッドマウントユニット以外に箱型のプロセッサーユニットが同梱されており、プロセッサーユニットにPS3などのコンテンツ再生機を接続する。ヘッドマウントディスプレイとプロセッサーユニットは専用ケーブルで接続するのだが、この専用ケーブルの長さが曲者で、プロセッサーユニットを手元に置くのか、コンテンツ再生機のそばに置くのか、悩むことになる。

ヘッドマウントユニットの保管方法も少し問題だ。ヘッドホンホルダーで代用できるかと思ったが、ヘッドホンに比べると本体重量が結構あるのでバランスが悪く、平置きするしかないようだ。また、プロセッサーユニットが使用時に熱を帯びることも知っておきたい。金属筺体なので放熱性能は高いが、そのぶんかなり熱くなるため、他の機器と重ねて配置することは避けたほうがよさそうだ。

まとめ

より軽く、より綺麗に、より手軽に、と、改善して欲しいポイントはいくらでもあるが、価格とのバランスや現在の対応機器の状況を考えると如何によくできた製品かがわかる。この価格で「未来の映像体験」を買えるのであれば十分に「お買い得」といえる。同時に、使用している姿もかなり「未来的」なので、一人暮らしで部屋が狭いけれど大画面を楽しみたい方、逆に家族がいるけれど一人になれる部屋がある方におすすめしたい。全体としては、往年のSONYを彷彿とさせる、なかなか尖った製品といえる。本気で映画やゲームを楽しみたいときに、じっくりと時間を割いて使用する。少し贅沢なガジェットである。

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SONY Personal 3D Viewer ヘッドマウントディスプレイ HMZ-T1

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文責IDIA.JP
公開日2012年8月12日
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